とにかく

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私はとても汗かきだ。子供の頃は夏の朝礼でお辞儀をするたび地面にザバッと汗が雨のように落ちていた。どれ程暴飲暴食しても今まであまり太らなかったのは、朝起きるとシャワー後のようになっている自分の飛び抜けた新陳代謝の良さが理由の一つだと思っている。

今回の舞台、共演者の皆様は動き回っているのにそれ程汗は目立たない。自分だけが滝のように汗をかいている。昨日とうとう汗のダメ出しをされた。

『ちょっと引くくらい汗がひどいです。』

今日はスタッフ総出の様々な汗対策のお陰で多少は目立たなくなったが、まだまだ予断は許さない。これは日々研究が必要だろう。

以前、腋の下を縛ると上の汗は出ないと聞いたことがある。長時間は苦しいが短時間なら有効だそうだ。そういえば女優さんで顔が汗だくの人など見たことがない。女優さんに限らず女性で滝のように顔から汗を垂れ流している人っているだろうか。私は今まで一人も見たことがない。

なるほど、ブラジャーか。答えはブラジャーなのか。汗で透けてしまった場合を考えるとそんなギャンブルは舞台上では試せない。いつだ、いつブラジャー実験をすればいいのだ?家から劇場入りまでの時間でか?それも怖い。もしその無駄なドキドキが新しい自分スイッチを押してしまったら、もう二度と今の自分に戻れない気がする。まずはとりあえず、どうやって自分用ブラジャーを手に入れるのかというそこそこ高いハードルの超え方を考えなければ。いや、まずは紐でいいか。紐でいいや、紐で。楽屋でSMマニアと間違われるくらい何ともない。明日起きたらちょうど良い紐を探そう。寝る。


初日

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素晴らしいお客様と最高のスタッフ、共演者に支えられ、ホントに楽しい初日でした。何かお礼をしなくてはいけないと思いますが、特別に何も出来ないので、明日からのプレイで返すことにして今日は寝ることにします。おやすみなさい。


劇場入り

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して場当たり。サクサク進む。それはもうホントにサクサクと音が鳴るほどサクサク進む。楽しくなり過ぎて少々喉が痛い。今ちょっとした楽しい別の仕事をして来て、また少し痛痒い。明日までには治そうと思う。


12匹の

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カブトムシの幼虫がまだうちのプランターでウヨウヨしている。真夏なのに成虫にならないのか。今まで一回もうまく年を越したことがなかったので今年は本気だったが、俺の気合いに押されてなのかヤツらはまだまだ幼いままだ。このまま幼虫として育っていったらどうしよう。でっかいウジムシみたいなヤツを愛せるのか俺は。真夏の心配事の一つだ。


欲望

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道端で盗み聞きした70は超えていらっしゃるであろうおじいさん2人組の会話。

『昨日の祭で焼きそば売ったら、4万8千売り上げたわ。』

『ほう、ええな。』

『看護婦のケツ見ながらな。』

『あぁ、それはええなぁ。』

想像する年配の方々の会話でなく、実に欲にまみれまくっていて、なんだかほっこりした。

稽古終了。楽しかった。ビールが美味い。